結束バンドの一般的な素材はナイロン

結束バンドは元々は業務用の製品ですが、現在ではオフィスや家庭などでも広く使われています。何かを束ねておきたい時、細長いものをしっかりと固定しておきたい時などに使用すると便利です。結束バンドの本来の用途は、電気の配線工事を行う際にケーブルをまとめておくというものです。ケーブルを空中にわたす時にピンと張った状態を保ちたい場合は、固定用のフックに引っかけてバンドで縛っておけば垂れ下がることがなくなります。

また、何本ものケーブルをまとめて細い配線ダクトに通したい時も、バンドで束ねれば作業がスムーズに進められます。こうした用途には布製の紐や輪ゴムなども使えないことはありませんが、結束バンドはそれらの製品にはない堅牢さと高い耐久性があります。多くの結束バンドはナイロンなどの合成樹脂を素材としていて、布や輪ゴムなどに比べると長持ちします。それでいて柔軟性もある程度兼ね備えているので、作業がしやすいという利点もあります。

結束バンドに最も多く使われているのはナイロン66と呼ばれる樹脂で、他のさまざまな製品にも使われている非常に汎用性の高い素材です。柔軟でありながら引っ張り強度が高いという特徴があります。屋外で使用されることを想定している製品には、ナイロン46という素材も使われています。こちらは耐熱性に優れているため、直射日光を浴びても性能が劣化しにくいという特性があります。

さらに高い耐久性を求める場合は、ポリプロピレン製やフッ素製のものが選ばれます。